空の映る水溜まりを跨いで　　　
黄色いレインコート　　　
虹を夢見た雫　　　
誰かの涙みたいな雨　　　
夜更けの小夜時雨　　　
ビニール傘に透ける君　　　
跳ねる飛沫に笑い声を上げた　　　
通り雨だと良いけどね　　　
滲んだてるてる坊主　　　
またいつか晴れるなら

君へと続く切符
どこか遠くを目指して
満月と終電
改札前でお別れ
固い窓をこじ開けて
哀感の離郷
次に会いに行くときは
大きなトランク引きずって
踏切で手を振った
一人で歩く線路沿い

nutty dog　（いかれ男）　　　
nominal insanity　（名ばかりの錯乱）
padlock　（南京錠）　　　　
monotonous tag　（退屈な鬼ごっこ）
wandering jew　（放浪する人）　　
ironic smile　（皮肉的な笑み）　
lost article　（無くし物）　　　
red alert　（非常事態）　　　
kingless kingdom　（王の居ない王国）
righteous night　（高潔な死）

素直に「ごめん」は言えなくて
不屈の根性
泣いて叫んで駆け抜ける
毎日冒険
甘酸っぱい時代
名誉の負傷
大人になり損ねた子供
サボリ魔の隠れ家
浮かべるは不敵な笑み
純情アウトロー

風と走る金の矢　キツネ
棘のマントは永遠に脱げない非情　ハリネズミ
黒と白を共に纏う矛盾　シマウマ
誰よりも天に近い目線で 未来のその先を見る　キリン
ダッシュ・ジャンプ・ボクシング　カンガルー
奪われた空を歎いても 涙は海にとけるだけ　ペンギン
絡み付いた果ての一撃　蛇
満月の夜は誰かが恋しくなる　狼
毎分600の拍動　ハツカネズミ
そこ退けそこ退け 孤独の王様　ライオン
あまりにも賢くなりすぎた動物　ヒト

君が毎夜数えてくれる幸せ　ヒツジ
頭上に菩提樹　鹿
凍った世界で一人　生きていけてしまえる無情　シロクマ
君の声なら世界の果てでも聞いてみせるよ　兎
嫌われるのも楽じゃないんだ　本当はね　黒猫
闇の中　時から置いけぼり　シーラカンス
陸から追い出された優しい生き物　クジラ
空を桃色に染める　フラミンゴ
秒速30メートルの弾丸　チーター
赤いジュースを頂戴　コウモリ